一日も早く、苦しい・辛い状態から抜け出したいと思うのは、人間だれしも同じです。
しかし、 カウンセリングに対して躊躇される方も多いと思います。
躊躇される方も安心してカウンセリングを受けられるよう、カウンセラーは以下のことを心がけております。
カウンセリングは、こうして解決のめどが立つところまで、ご一緒に歩みながら、
利用者が生きる自信や、希望や、勇気が得れれるよう、役立っていこうとする作業であります。
STEP
01
お話をお聞きしながら、何を求めてお越しになったのか、どうなりたいと思っていらっしゃるのかを、まとめていきます。
※その際、カウンセリングのための心理検査を必要があれば行います。
スイスのロールシャッハが考え出した性格検査法です。
10枚のインクのシミを見せて、何に見えるか、何故そのように見えるかを答えてもらい、性格や心理状態を理解しようとするテスト方法です。
Minnesota Multiphasic Personality Inventoryの頭文字をとったもので、「ミネソタ多面人格目録」と訳される。
550の質問項目からなり、ハイ、イイエ、どちらでもない、のどれかに答えるようになっています。
10個の臨床尺度がついてる人格テストです。
簡単なアンケート(多数用意しています。)
STEP
02
来談者中心のカウンセリングに努めています。
STEP
03
いきなりこれらの心理療法を押しつけることはありません。話し合いの中で、自ずからその方に合った方法が決まりますので、必要があれば行います。
普通、カウンセリングといえば、カールロジャーズの来談者中心のカウンセリングを指します。
来談者の抱える、日常生活上の悩みや、人間関係上の行き詰まりなど、様々な課題について、受容し、共感的に理解しながら、自己実現をはかっていく方法です。この方法には、来談者自身が自己成長し、健康や適応へ向かう力があるものと仮定しています。しかしこの方法だけでは、問題が改善されるまでに、何年も月日と時間がかかりますので、下記の様々な方法と組合わせることで、より的確なカウンセリングが期待できます。期間や回数も大幅に短縮できます。但し、上のロジャーズの考え方は、カウンセリングをすすめる上で、基本的な態度として、必ずふまえておく必要があります。
認知療法は、来談者のこれまで習慣的となっていた不合理な、または機能不全の状態に陥っている認知(物事の見方や考え方)に修正を加えることにより、情緒はより安定し、より適応的な行動がとれるようになる、という考え方に基づいています。それ故、認知療法によるカウンセリングでは、来談者がこれまで抱いていたネガティブな,あるいは不合理な物事の見方や考え方に気づき、修正しながら、より適応的な考え方へと再構成していく作業が中心であり、これにより、日常の困難な状態を改善していくことを目指します。カウンセラーは来談者と共に歩みながら、それを援助するのが主な仕事です。日常生活上の悩みや職場での人間関係の問題だけではなく、抑うつ状態や不安や恐怖を主体とする悩み、強迫行為、強迫観念、その他多くの課題に有効です。不登校やいじめにも適用でき、適用範囲は広いです。
行動療法とは、学習理論を基礎とし、それを利用して、望ましい行動を増やしたり、問題行動を減らしたりする心理療法です。行動療法には、実に様々な方法があります。子供がよいことをした場合、その行為をほめたり、おやつを与えたりすることで、その行動を定着させることが出来ます。この方法は報酬学習と呼ばれています。不安や恐怖が強くて、日常生活や社会生活に支障が出来てしまった場合、不安や恐怖を与える場面に積極的に直面し、その場から逃げ出さないで、その場に徐々にならしていく方法もあります。この方法は、ちょっと大げさな言い方ですが、暴露反応妨害法と呼ばれています。不安や恐怖が強い方にとても有効です。 このほかに、心と身体をリラックスさせる方法をマスターして、不安や恐怖を乗り越えていく方法もあります。系統的脱感作法と呼ばれています。これらは、対人恐怖、パニック障害、洗浄強迫、確認強迫の方などに有効です。不登校やいじめにも利用できます。
この方法は、認知療法と行動療法と組み合わせた方法であるといっても過言ではありません。単に認知の修正だけではなく、修正された認知によって獲得された行動をより確実なものにするために、行動面を強調する方法であります。認知行動療法は、行動療法だという人もいるくらいです。二つの療法を組み合わせることによって、治療の適用範囲が増え、一層効果的な心理療法になりました。
催眠療法は、普通のカウンセリングと同様、カウンセラーとクライアント(相談に来られたお客)様との信頼関係と共感をベースとして、とり行われるものです。
催眠療法は、クライエント様に無いものを、外部から「付け加える」のではなく、クライエント様が持っていらっしゃるものを二人して引き出そう、醸し出そうとするものです。
催眠療法は、暗示やイメージも用いますが、それは一方的にカウンセラーが押しつけるものではなく、対話を基本としつつ、クライエント様をガイドしていくものです。
催眠療法は、暗示やイメージを用いて、精神の内面化を促しつつ、治療効果を上げようとします。
催眠療法は、実施している過程で、精神の集中と没入が見られ,その過程で癒やされていきます。没入とは、心身がリラックスし、精神が安定した状態にどっぷり浸った、うっとりした状態のことを言います。
催眠療法は、このような集中と没入にも拘わらず、意識はハッキリしているし、カウンセラーの言葉を明確に聞き取ることが出来、カウンセラーとお話も出来ます。
催眠療法は、その過程においてクライエント様に強制したり、マインドコントロールしたり、知らぬ間に意図しないことをされてしまう、というものではありません。
催眠療法は、上の流れの中で、心身のリラックス感や、心の解放や、症状の改善、等々の効果が上げることを期待して行われます。
催眠療法は、注意集中し、没入し、回顧し、学習し、発散しつつ、目指す方向に自己を変容していく手段として用いられます。
催眠療法は、すべての人に実施するものではありません。催眠が適している人と、適していない人があり、他の治療法を採用したほうがよい場合もありますので、治療法の選択は、カウンセラーにお任せ頂くことになります。
催眠療法には、年齢退行法、情動調整法、自我強化法、自我状態療法等々,様々なものがあり、目的によって使い分る必要があります。
ここでは、下記の4つの方法について簡単に説明します。
退行催眠とは、過去の記憶を探り、本来の自分の姿を見いだそうとする方法です。こうした催眠により傷ついた自己が癒やされていきます。
情動とは怒り、悲しみ、恐怖、不安などのことをいいます。これらの情動の働きと、それによって生じる生理反応等を、催眠によって安定化させる方法が情動調整法と呼ばれています。
この方法は、催眠によってクライエント様の自信を取りもどし、日常の様々な出来事に対処できるようになり、不安や心配をしなくなることを目指しています。他の治療法と組み合わせることで、効果を高めることが出来ます。
一人の人の心の中に、生まれてからこれまでに,知らず知らずに取り込んだり,作り出した様々な人格が居て、それらが心の中で,まるで集団内での出来事のようにトラブったり、葛藤したり、闘ったりするので、クライエント様は苦しんだり、悩んだり,落ち込んだりするのだろう、とカウンセラー想定しています。その葛藤や悩みを催眠下で、様々な心理療法を併用しながら解決していこうとする治療法です。
自律訓練法は、催眠療法から抽出したエキスを組み合わせた自己コントロール法だといっていいでしょう。「気持ちが落ちついている」、「両手両脚が重たい」などの公式を唱えながら、心と身体の緊張をほぐしていくことが出来ます。ストレスの解消に有効性を発揮するとともに、行動療法や認知療法などと組み合わせることで、治療効果をいっそう高めることが出来ます。
EMDRは、1987年アメリカのフランシーン・シャピロによって開発された心理療法です。
EMDRは、Eye Movement Desensitization and Reprocessingの頭文字をとったもので、「眼球運動による脱感作と再処理法」と訳されています。
EMDRは、性的被害、イジメ、暴言・暴力、虐待、交通事故,地震災害等、様々な経験により生じた精神的外傷の治療に、最もよく適合した治療法です。
EMDRは、上述の様々な出来事による外傷記憶を想起した時に生じる不快な情動反応や身体反応を、眼球運動によって処理していく治療法です。
EMDRは、外傷記憶に由来するPTSD(外傷後ストレス障害)の治療だけでなく、不安障害や人格障害などにも、様々な準備と他の治療法を組み合わせる事によって、治療が可能になっています。 EMDRは、これまで治療にかなりの期間を要していたケースでも、短期間で処理できるようになったのが特徴です。しかし、長年に亘り傷つき、それらが複雑に絡み合ったケースでは、治療回数や治療期間が、より長く掛かることは言うまでもありません。
EMDRが成功すると、否定的な記憶や感情や身体感覚などが処理されるので、過去の出来事を、否定的な感情を伴わずに想起できるようになります。その結果、辛い出来事のフラッシュバックや、過覚醒や、侵入的思考も減衰していきます。
播州カウンセリング研究所では、EMDRをこんな方に実施しています。
※特別なことをする場合は、なぜそうするのか、その方法を採用するとどんな利点があるのか、などを十分にご説明し、納得して頂いてから、始めることにしています。